目次
現代はおいしい物にあふれ、ミシュランだとか大食い選手権だとか、大食・美食に注目が集まっています。
「食の慎み」とは真逆にあるこの現象、南北が見たら卒倒しそうですね。
大食・美食を続けるとどうなるのか、南北の考えを紹介します。
▽関連記事:少食の開運効果がチートすぎる
大食
大食の人は、人相が良くても凶
(修身録一巻)
大食の人は、良い人相でも病気がちである。
精神的な悩みがつきず、晩年の運勢は凶。
三度の食事のたび大食・暴食の人は、たとえ人相が良くても運勢に浮き沈みがある。
貧乏な人はさらに貧しくなり、お金持ちでも財産を使い果たす。
暴食する人で、人相も悪いとなれば、死後墓に入れないほどの惨めさを味わうだろう。
大食で、さらに食事量と時間が決まっていない人は論外で、しまいには財産を失い、病気になる。
そのうえ人相が悪ければ、野垂れ死にするほどに落ちぶれる。
大食でみだりに食べる人は、心が乱れ、何事もうまくいかない。
そういう人はたとえ人相が良くても失敗ばかりで、大食をやめなければ死ぬまで生活が安定しない。
大食の人が死ぬ時
(修身録一巻)
いつも好きなだけ大食し、食を慎まない人は、一生立身出世することもなく、ついには落ちぶれて野垂れ死にする。
ただし、肉体労働の人は例外である。
大食でもそれなりに運勢が良い人は、畳の上で死ねるが、人に嫌われ長く苦しんだあげくに死ぬ。
貧乏で人相も悪ければ、死ぬ時でも誰も看病してくれず孤独死する。
食と気
(修身録一巻)
中年から初老になっても時々食の慎みを忘れる人は、時々予想外の災難にあってすべてを失い、死ぬまで気苦労が絶えない。
そういう人はそれなりに運勢が良くても家運が衰え、回復することはない。
食は気に影響する。
食が定まらないと、何事も定まらず、うまくいかず、災難が増えるのであるから人は食を定めることを基本とすべきである。
食が定まる時は気も自然と落ち着き、心も安定する。
心が安定すれば、災難も起きず、家は自然と安定する。
大食は天に借りを作る
(修身録一巻)
身の程知らずの大食の運勢は良くない。
何事もうまくいかず、思いがけない損害をこうむる。
天から与えられたもので、最高のものは食である。
それを自分の身のほど以上に食べる人は、日々天に借りを作っているのだ。
その借りを、いつ天に返すつもりなのか。
人間なら催促するが、天はいきなり取り立てる。
自分が返さなければ、子孫から取り立て、それができなければ家系を断絶させる。
借りたものを返すのは、天地の理である。
ゆえに身のほど以上に大食の人は運が悪く、予想外の災難・損失が起きるのだ。
そういった災難は天が与えた戒めであり、借りたものを取り立てられたのだと知りなさい。
美食
(修身録一巻)
いつも身分不相応に贅沢な食事をしている人は、人相が良くても運勢は凶。
贅沢な食事をやめなければ、家を傾け、出世・成功の見込みがない。
貧乏なのにおいしい物が好きなら生涯困窮から抜け出せない。
季節はじめの初物に目がない人は、人相が良くても財産を失う。
貧乏の人相の人なら、しまいには野垂れ死にする。
贅沢な食事をし徳が薄い人は、中年で財産を失い、経済的に困難になり、晩年の運勢は大凶。
人相が非常に良くても、若い時から贅沢な食事をする人は、晩年になって不自由する。
満つれば欠けるのが天地の法則であり、たとえ財産が欠けなくても、子ができないとか子に先立たれることになり、いずれ必ず欠けるのである。
食事の量が一定でない
(修身録一巻)
いつも粗食の人でも、時々大食したりして食事量が一定でない人は大凶。
ただし、肉体労働の人は例外である。
食事量が決まっていても、時々少しでも増減があれば、収入も増減する。
量がいつも同じなら収入も同様である。
食べる量を厳重に守るほど良い。
食事の時間が不規則
(修身録一巻)
食事の時間が不規則な人は、人相が良くても運勢は悪い。
何事もうまくいかず、生活は安定せず、晩年は特にその傾向が強い。
貧乏な人は物事がうまくいかず、途中までは良くても最終段階で駄目になる。
食事量が決まっている人が、量・時間に変化がみられる時は、不運の前兆である。
そういう時は早く元通りにした方が良い。
災難にあって心が乱れていると、食事も不規則になる。
逆もまた然りで、何か起きなくても食事が不規則になることは、災難の前兆である。
大食・美食の有名人はやたら運が良いのかも
大食番組に出る人・美食家の芸能人は、よほど運勢が良い人だと思います。
私は大食による運勢被害をかなり被りましたので、今は胃の最大容量(2.5kg)まで食べる勇気がないです。
何が起きるかわからないけど経験上被害レベルの予測はつくし、私もさすがに学習しましたから。
ちなみに大食番組に出ていた人で、今はユーチューバーになっている人のチャンネルはたまに見るんですけど、いいキャラしてて好きなんで不幸になって欲しくないなあ。
でも以前大食番組の司会をされていた中村有志さんが、ある番組で「あの人たちは神に選ばれた人たちだから」と言っていました。
確かに大食番組の常連になるような人は、チートレベルに運が良いのかもしれません。
先祖がものすごい徳を積んでたとか、本人が前世でやたら徳を積んでたとか。
一般人はくれぐれも真似しないでください。
大食危険。
参考文献
(訳)玉井禮一郎「食は運命を左右する」たまいらぼ/1984年
水野南北「開運の極意」
若井朝彦「江戸時代の小食主義」花伝社/2018年