【実験】よく噛んだら何分で満腹になるのか?

リンゴを食べる人

目次

  1. 咀嚼時間と満腹の関係
  2. 実験結果
  3. 考察
  4. 無理しないで、できる範囲でやる

(2017年8月投稿の記事を、修正して再投稿)

「30回噛んで食べましょう」とよく言われます。

しかし、一口30回噛んだ場合「満腹になるまで何分かかるのか?」ということは、あまり知られていないと思います。

また、「一口30回噛むとして、食べたい量を時間内に食べ終わるのか?」という問に納得のいく答えを出すことが、「一口30回」への重い腰を上げさせることにつながると考え、実験することにしました。

いつもながら、データは私のみ・主観的根拠だらけの実験です。

咀嚼時間と満腹の関係

昼飯を例にしましよう。

現実問題として、会社勤めの方や学生の皆さんは「昼飯は、昼休憩が終わるまでに食べ終わらなくてはいけない」という共通認識の中にいるわけです。

移動時間、歯磨き、女性ならメイク直し、恋人と一緒に食べる人は食後の愛の語らい(二次元可)、その他すべてを昼休憩中に終える必要があるので、昼休憩が一時間であることを前提に考えると、食事にかける時間は「30分」が限界でありましょう。

弥生時代は50分で約4000回、平安時代は30分で約1300回、鎌倉時代は30分で約2500回、江戸時代は20分で約1500回らしいですが、現代の一般庶民にはちょっと無理な話です。

私は卑弥呼ではないから。

「春はあけぼの」とか感じる暇もない現代人に「試しに30回噛んでみるか」と思わせるには明確なエビデンスが必要なのです。

つまり「よく噛む×〇分=お腹いっぱい」という、現代に通用する方程式が求められていると考えました。

そこで今回は「よく噛んで食べたら、何分で満腹になるのか?」を実験してみます。

なお、正確な結果を求めるために、前回の食事から最低8時間あけます。

実験結果

一口30回

噛んだ合計:約1050回(30回×35セット)

食べたもの:千切りキャベツ(ラーメンどんぶり一杯分)

結果:30分過ぎにあごが疲れて食欲がなくなり、まさかの途中放棄

一口50回

噛んだ合計:約2850回(50回×57セット)

食べたもの:千切りキャベツ(1/4玉)・小さいふかしいも1本

結果:なんとか50分で完食

一口60回

噛んだ合計:約2700回(60回×45セット)

食べたもの:キャベツ千切り(どんぶり半分)・玄米(0.5合)・納豆・目玉焼き

結果:50分で完食。

一口80回

噛んだ合計:約2960回(80回×37セット)

食べたもの:千切りキャベツ(どんぶり半分)・玄米(0.5合)・納豆・生卵

結果:45分で完食。

考察

キャベツばかり食べているのは、私が昆虫だからではありません。

食べる順番を意識したからです。

先にご飯から食べたら食欲に火がついて、噛むことを放棄してしまうかもしれませんし。

あと、単に千切りキャベツが大好きなんです。

歯にはさまるけど。

数え方

数え方は「一、二、三・・・」と数えるのではなく、適当な文章を組み合わせて50文字くらいになるようにして、頭の中で唱えながら噛みました。

こうすると日本語のリズムに合わせて噛めるので、噛んでいる途中で数がわからなくなることもないと思います。

ちなみに一口50回が一番噛みやすく、30回だと「噛みたりない」感じが強いです。

よく噛むメリット

満腹になる必要性を感じなくなる

大きな発見としては、胃の空き容量はまだあって、食べ物もまだ残っているのに、脳が満足すると「もうこれ以上食べなくていい」と感じるということです。

今までは「食べ物は残してはいけない」と思っていたのに、実験により「脳が満足した後も食べ続けるのは、時間の無駄だし、ある意味拷問である」という考え方にシフトしてしまいました。

時間的には20分くらいで脳が満たされる感じがしてきて、30分くらいで「もう十分」となりました。

満腹になる必要性を感じないとか、高尚なことを思っている自分に驚いてます。

お金持ちのマダムはそんな風に考えてそうです。

これで私もマダムの仲間入りですね。

味覚を満足させるために食べるというよりも、心を満たすために食事をしている感じでした。

食後に眠くならない

よく噛んで食べると食後眠くならないので、一日の中の使える時間が増えました。

有意義な一日を過ごせます。

行動力があがる

今まで、食べた後の食器はしばらく放置することが多かったのですが、実験後はすぐに皿洗いに取りかかることができました。

フットワークが軽くなるので、面倒くさくて放置していたこともサクサク片付いてしまいます。

咀嚼により行動力が上がった状態は、体感的に約24時間持続するようです。

効き目が切れる前によく噛むことを繰り返せば、私の怠惰な性格もなおるかもしれません。

今後もよく噛む実験を続けて、経過を見ていきたいと思います。

空腹を感じにくくなる

今まで私はかなりの早食いでしたが、それだとすぐにお腹がすくんです。

でも今回の実験で食事をした後は、次に空腹を感じるまでの時間が長く感じました。

昼ごはんに実験すると夕飯を食べるのを忘れて、気づいたら寝る時間だったこともあります。

食事にかける時間は長くなりますが、食事の間隔はあくので一日二食や一日一食にしたいのに空腹で挫折してしまう人は、咀嚼回数を増やしてみるとよいと思います。

よく噛むデメリット

人とご飯を食べる時はちょっと難しいかな。

それと、全部食べようとすると時間がかかること。

無理しないで、できる範囲でやる

時間がかかるので、誰かと一緒に食べる時に一口30回を実行するのは難しいですね。

家で食べる時しかできないかも。

でも、それを補って余るだけのメリットがあります。

咀嚼による効果は丸一日続くので、せめて夜だけでも試してみませんか?

それでは、良い噛む噛むライフをお過ごしください。